高山(たかやま) 良二(りょうじ) (74)

  1947年、愛媛県生まれ。高校卒業後、陸上自衛隊に入隊。1992年、日本初参加の国連平和維持活動(PKO)に幕僚として派遣された。半年後に帰国するも、地雷処理専門家として何もできなかったことが心残りだった。9年後の定年直前に地雷処理のNGOを現地で設立しようとする自衛隊OBを知り、参加を決意。退官3日後にカンボジアへ旅立ち、2006年バッタンバン州で住民参加型の地雷処理活動を開始した。妻の看病のため一旦帰国するが、2011年には地雷処理と地域復興支援を行うNPO法人を日本で設立。理事長を務めながら、カンボジア中央政府機関の地雷処理技術顧問や、複数の州議会の復興担当顧問を務めている。カンボジアには400万から600万個もの地雷が埋まっていたとされ、処理活動は今後も続く。地雷除去された土地は安心して使える畑となり、その面積が増えればより多くの農作物を収穫し販売することで住民の生活は豊かになる。井戸を掘ると安全な水が確保でき、女性や子どもたちは水汲みから解放される。その他、主要作物のキャッサバ芋で作った焼酎の製造販売や、雇用促進のための日本企業誘致、日本語学校の設立など、功績は枚挙にいとまがない。高山さんは日本とカンボジアを往復しながら、支援を続けたいと思っている。